排水ポンプ 2玉(自動) 3玉(並列・自動交互)の仕組み
排水ポンプには浮きがついているタイプ、ついていないタイプなどあり、それぞれ使用する方法が異なります。排水ポンプにはフロートスイッチの付属する個数によって運転方式が3種類に分かれます。
排水ポンプの運転種類
- 非自動型
- 浮き(以下フロートスイッチ)が付いていないタイプです。電源を入れると起動します。 通常は別途フロートスイッチや電極棒などの水位センサーおよび制御盤を設置し運用します。
- 自動型
- フロートスイッチが2個ついているタイプです。上側のフロートスイッチが上向くと起動します。下側のフロートスイッチが下向くと停止します。 電源を入れておくだけで、勝手にON/OFF動作するのでとても便利です。
- 自動交互(並列)型
- フロートスイッチが3個ついているタイプです。上側のフロートスイッチが上向くと起動します。中間のフロートスイッチは2回上向くと起動します。下側のフロートスイッチが下向くと停止します。
写真は鶴見製作所32PNA2.15S フロートスイッチ(浮き)が2個ついていますので自動型です。
写真はテラル50PVT-5.75 フロートスイッチ(浮き)が3個ついていますので自動交互型です。
自動交互型の利用のメリット
自動交互型だけ複雑な動作をしていますが、これは自動交互型と自動型をセットで利用することを前提としているためです。セットで利用するとそれぞれ交互に運転する交互運転での運用が可能になります。
テラル ハンドブック
より抜粋図左が自動交互型、図右が自動型、フロートスイッチをそれぞれ交互に高さ調整することで自動交互運転となります。
さらに1台のポンプで排水できない量の水でも2台同時に起動して排水を続けます。万が一、片側が故障により運転していなくても、もう片側は必ず運転します。排水槽だけでなく、立体駐車場の底、都心の地下がある一般家庭などにも同様に2台一組で排水ポンプが設置されていることが多いです。
工事での注意点
工事にあたっては漏電・モータブレーカを個々のポンプに1個づつ設置することをお勧めしています。
自動運転形 排水ポンプ用のブレーカー2台のポンプに1台の漏電ブレーカだった場合、片側が漏電などで故障しブレーカが落ちてしまった場合、2台とも停止してしまうからです。